2026年1月15日時点での住宅宿泊事業(いわゆる民泊)の累計届出住宅数は59,427件となりました。2026年2月時点でも廃業率は約37~38%程度で推移していると業界関係者は推計しており、実稼働物件数は3.7万件にとどまる状況です。
訪日客4,000万人突破でも稼働率は45%
2026年は4,000万人突破が確実視されていますが、民泊の平均稼働率は45%程度(2025年の業界推計)にとどまっています。ホテル・旅館の価格競争力向上により、ビジネスホテルチェーンの低価格プランが充実し、民泊との価格差が縮小していることが要因の一つです。
2026年の訪日外国人旅行者数は4,140万人(同97.2%)とJTB総合研究所が発表しており、国内の経済状況や物価高騰などの影響により、宿泊者数は伸び悩みとなっています。民泊届出を行っても稼働率を維持できず廃業に至るケースが増加しています。
地域差と新陳代謝が進む民泊市場
エリア別に見ると、東京や大阪、福岡などのインバウンド需要が堅調な都市では引き続き登録が伸びており、地域差が大きくなっているのが現状です。近年は一棟貸しやデザイン重視の滞在型施設など、ターゲット層を絞った高付加価値型の供給も増加しています。
住宅宿泊事業を検討する事業者は、届出を行うだけでなく、立地選定・価格戦略・清掃品質・近隣対応など運営の質が問われる時代に入っています。民泊市場における競争環境は、かつての「空き物件を使って低コストで始める」段階から、「差別化と体験価値が問われる成熟市場」へと移行しています。
宮城・東北エリアでの民泊展開を検討する事業者へ
全国的に届出件数が増加する中、東北エリアでも住宅宿泊事業への関心が高まっています。宮城県仙台市では仙台市が住宅宿泊事業の窓口を設けており、自治体ごとの条例や消防法令の遵守が求められます。
2026年時点で特に押さえておきたいポイントとして、民泊新法は全国共通の法律ですが、実際の運用は各自治体の条例に大きく左右されます。開業前には、必ず物件所在地の自治体情報を確認することが重要です。
2026年は海外旅行需要の本格回復や国内旅行需要の多様化も予想されるため、インバウンドと国内旅行者の両方を意識したプラン設計も効果的です。民泊利用者は訪日外国人旅行者だけでなく日本人旅行者も多く、地域の魅力を活かした体験提供が差別化の鍵となります。


