特定技能外国人の転職、2025年度は前年比42%増の1万8200件
出入国在留管理庁が2026年5月に公表したデータによると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)における特定技能外国人の転職件数は1万8200件に達し、前年度の1万2800件から42%増加しました。特定技能制度では一定の条件下で転職が認められており、人手不足が深刻な業種では外国人材の獲得競争が激化しています。
転職理由と業種別の動向
転職理由として最も多かったのは「賃金・待遇の改善」で全体の58%を占めました。次いで「勤務地の変更希望」が23%、「職場環境の不適合」が12%でした。業種別では、外食業から製造業への転職が最も多く、次いで建設業から製造業、介護から外食業への転職が目立ちました。

宮城県内での転職動向
宮城県内では、2025年度の特定技能外国人の転職件数は推定320件で、前年度から約35%増加したとみられます。仙台市内の製造業では、ベトナム人材とインドネシア人材の受入れが拡大しており、県内の他地域や隣接する福島県・岩手県からの転職者も増加しています。
転職による企業側のリスク
特定技能外国人の転職増加は、受入れ企業にとって以下のリスクをもたらします。
- 採用・育成コストの回収前に人材が流出する可能性
- 突然の退職による業務への影響
- ノウハウ流出や競合他社への人材移動
- 残った外国人材への影響(モチベーション低下等)
定着支援の重要性
転職を防ぐためには、賃金面だけでなく総合的な定着支援が不可欠です。成功している企業の取組事例として、以下が挙げられます。
- 定期的な面談による悩み相談と早期問題解決
- 母国語対応可能な通訳翻訳サポートの提供
- 日本語教育の継続的な実施とキャリアアップ支援
- 生活面のサポート(住居、医療、行政手続き等)
- 外国人材同士のコミュニティ形成支援
転職時の手続きと注意点
特定技能外国人が転職する際には、在留資格の変更申請(所属機関の変更)が必要です。転職先が決定してから入管に届出を行い、新しい雇用契約に基づく審査を受けます。転職先は同一の特定産業分野内に限られ、転職後も支援計画の実施が義務付けられています。
東北地方では、外国人材の採用後の定着率向上が地域経済の持続的発展における重要課題となっており、宮城労働局や各自治体が受入れ企業向けの研修会や相談窓口を設置しています。
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