仙台市、外国人材向け住宅確保支援を2026年度予算で拡充
仙台市は2026年度の当初予算案で、外国人材向けの住宅確保支援事業を拡充する方針を決定した。介護、建設、製造業の事業者を対象に、外国人材の住居借上費用に対する補助上限額を月額3万円から5万円に引き上げる。外国人材の定着支援を強化し、人材不足が深刻な業種での採用を後押しする狙いがある。
補助対象と補助額の詳細
仙台市の住宅確保支援事業は、特定技能または育成就労の在留資格で就労する外国人材を雇用する事業者が対象となる。補助対象経費は住居の賃貸借契約に基づく家賃で、共益費や光熱費は含まれない。補助額は月額家賃の2分の1で、上限が従来の3万円から5万円に引き上げられる。補助期間は最長2年間で、1事業者あたり最大10人分まで申請可能だ。

宮城野区と若林区で需要が高まる
仙台市によると、2025年度の同事業の利用実績は86件で、宮城野区と若林区の製造業事業者による申請が全体の約6割を占めた。特にベトナム人材とミャンマー人材の採用が多く、仙台駅周辺や地下鉄沿線での住居確保が進んでいる。2026年度は利用件数を150件まで拡大する見込みで、予算額は前年度比1.8倍の7,500万円が計上された。
介護分野での活用を促進
介護分野では、外国人材の住居確保が採用のネックとなっていた。青葉区と泉区の介護施設では、単身用のアパート確保が難しく、採用を見送るケースもあったという。今回の補助上限引き上げにより、家賃5万〜7万円の物件でも事業者負担が軽減されるため、介護施設による特定技能人材の採用が進むと期待されている。
建設業でも住居確保支援のニーズ
建設業では、育成就労制度の導入を見据えて外国人材の採用を計画する企業が増えている。太白区と泉区の建設業者では、インドネシア人材を中心に採用を進めており、住居の確保と通勤手段の整備が課題となっている。仙台市の支援事業を活用することで、初期費用の負担を抑えながら採用を進められる見込みだ。
東北他県でも同様の支援策
東北6県では、外国人材の住居確保支援を行う自治体が増えている。福島県郡山市では2026年4月から、製造業と建設業を対象に月額4万円を上限とする家賃補助制度を開始した。岩手県盛岡市でも介護分野に特化した住居支援事業を検討中で、山形県では県全体での補助制度創設に向けた調査が進んでいる。
民泊活用や多文化共生住宅の試み
仙台市内では、外国人材向けの住居確保策として民泊施設の活用や多文化共生型シェアハウスの整備も進んでいる。青葉区の不動産事業者では、短期滞在可能な民泊を外国人材の初期受入れ施設として提供する取り組みを開始した。また、宮城野区では日本人と外国人が共同生活する多文化共生住宅の試験運用が行われており、日本語教育と生活支援を組み合わせた定着支援モデルとして注目されている。
申請手続きとオンライン対応
仙台市の住宅確保支援事業の申請は、2026年5月から受付が開始される予定だ。申請書類は仙台市のウェブサイトからダウンロード可能で、オンライン申請にも対応する。必要書類は雇用契約書、賃貸借契約書、在留カードの写しなどで、審査期間は約2週間を見込んでいる。
ご相談・お問い合わせはこちらから
お問い合わせする

