仙台市、行政窓口に12言語対応タブレット通訳を6月導入
仙台市は2026年6月から、市役所本庁舎および5つの区役所の窓口に、12言語に対応したタブレット型の遠隔通訳サービスを導入します。外国人材の増加に伴い、行政サービスでの多言語対応を強化する取組みです。
導入の背景
仙台市では、特定技能や育成就労制度による外国人材の受入れが増加しており、2025年末時点で市内在住の外国人は約1万8000人に達しています。住民登録、国民健康保険の加入、税金の手続き、各種証明書の発行など、行政窓口での手続きが必要な場面が多く、言語の壁が適切なサービス提供の課題となっていました。
これまでは英語や中国語などの主要言語については、パンフレットの多言語化や一部窓口での通訳対応を行ってきましたが、ベトナム語、ミャンマー語、インドネシア語など、東南アジア言語への対応が不十分でした。

導入されるサービスの概要
今回導入されるタブレット型遠隔通訳サービスは、専用端末から通訳オペレーターにビデオ通話で接続し、リアルタイムで通訳を受けられる仕組みです。対応言語は、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、タガログ語、ポルトガル語、スペイン語、タイ語、フランス語、ミャンマー語の12言語です。
平日の午前9時から午後5時まで利用可能で、窓口職員が必要に応じてタブレットを起動し、外国人住民と通訳オペレーターをつなぎます。住民票の交付、転入・転出手続き、マイナンバーカードの申請、税金の相談など、幅広い手続きで活用されます。
5区役所での展開
仙台市の青葉区、宮城野区、若林区、太白区、泉区の各区役所に、それぞれ2台ずつのタブレット端末が配置されます。外国人材が多く居住する宮城野区と若林区では、特に利用頻度が高くなることが見込まれています。
これらの地域には、製造業や建設業、外食業などで働く外国人材が多く、住民登録や国民健康保険の加入手続きなど、生活基盤を整えるための行政手続きのニーズが高まっています。
外国人材受入れ企業への影響
この取組みは、外国人材を受け入れている企業にとっても大きなメリットがあります。これまでは、企業の人事担当者や支援担当者が、外国人材の行政手続きに同行する必要がありましたが、通訳サービスの導入により、外国人材が自分で手続きを行える環境が整います。
育成就労制度では、受入れ企業が外国人材の生活支援を行うことが義務付けられていますが、通訳サービスの充実は、企業の支援負担軽減にもつながります。また、外国人材自身の自立促進にも寄与すると期待されています。
東北地方での同様の取組み
東北6県では、仙台市以外でも多言語対応の強化が進められています。福島県郡山市や岩手県盛岡市など、外国人材の受入れが増加している自治体では、行政窓口での通訳サービスの導入や、多言語対応マニュアルの整備が進んでいます。
特に、製造業が集積する地域や、介護分野での外国人材受入れが進む地域では、行政と地元企業が連携し、外国人材が安心して生活できる環境整備に取り組んでいます。
今後の展開
仙台市は、今回のタブレット通訳サービスの導入効果を検証し、2027年度以降、対応言語のさらなる拡充や、利用可能な窓口の拡大を検討しています。また、オンラインでの行政手続きにおける多言語対応の強化も視野に入れています。
宮城県内では、外国人材の受入れ拡大に向けて、ビザ申請支援、日本語教育、住宅確保支援など、総合的な支援体制の構築が進められており、行政窓口での多言語対応は、その重要な柱の一つとなっています。
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