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ロシア、高度外国人材の最低月給を717000ルーブルに引き上げ、2027年3月から実施

公開日: 2026年8月25日

ロシア政府は2027年3月1日から、高度熟練専門家(High Qualified Specialist:HQS)制度における最低月額給与基準を大幅に引き上げます

給与基準の大幅引き上げ内容

現行の四半期当たり75万ルーブル(約143万円、1ルーブル=約1.9円)から1カ月当たり71万7000ルーブルへ引き上げられます。これは実質的に約3倍の増加に相当します。

通常より低い金額が適用されてきた研究者、IT企業の一部人材、医療・教育・科学分野の従事者などについても35万8500ルーブルに引き上げられます

HQS制度の特徴

HQS制度は、ロシア入国に際して査証が必要となる、日本人を含む外国人を対象としており、ロシアの通常の就労許可制度と比べて、多くの優遇措置を受けられる点が特徴です。HQS向け就労許可の有効期間は最長3年で、個人所得税は一般的な13~22%の税率による累進課税が適用されます。さらに、HQSの配偶者や子供などの家族にも居住に関する優遇措置が設けられています

企業実務への影響

新たな給与基準を満たせない外国人労働者については、HQSをやめ、一般就労許可制度に移行したり、ほかの居住ステータスを取得したりするケースが増えるとみられています。しかし、こうした制度はHQSに比べて複雑で、手続きの完了までに時間を要する傾向があります

ロシアに子会社や支店を置く企業の人事担当者にとっては、2027年3月の施行に向けた給与水準の見直しが急務となります。現在HQS制度で雇用している外国人材の給与が新基準に達しない場合、代替手段の検討を早期に進めることが重要です。

施行時期の変更背景

ロシアの在ロシア欧州ビジネス協会(AEB)や米国商工会議所(アムチャム)などの外国企業団体に加え、ロシア産業家企業家連盟(RSPP)、中小企業団体「オポラ・ロシア」などのロシア経済団体が中心となり、給与基準の大幅な引き上げに反対を表明していました。経済団体側はかねて施行時期の延期も求めていました。結果、新基準の施行日は当初の2026年9月1日から2027年3月1日へ延期されました

政府は給与基準額を引き上げた理由として、比較的低技能の外国人労働者がHQS制度を通じて国内に流入してくることを防ぐためと説明しています

毎年の基準見直し制度

また、基準額は今後、組織のほかの従業員の昇給具合などを基に毎年見直されることとされました。つまり、2027年3月の引き上げが最終的なものではなく、定期的な改定が予定されている点に留意が必要です。

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