法務省が日本語学習プログラム報告書、在留審査反映を検討
報告書の主要内容
法務省は2026年7月3日、在留外国人の円滑な社会適応を促進するため導入を目指す「日本語・生活学習プログラム」について、プロジェクトチーム(PT)がまとめた報告書を発表しました。福山守法務政務官を長とするプロジェクトチームで検討を進めてきました。
情報通信技術(ICT)を活用し、訪日前から学習機会を提供。入国後も学べる環境を整備し、在留審査に受講状況を反映することを検討事項として盛り込みました。

在留審査への反映と永住許可の要件化
受講の有無を在留審査の際に考慮する要素にすることも視野に入れます。報告書には在留に期限がない永住許可を得る際にはプログラムの受講を許可の条件とすることを検討すると盛り込みました。
日本国籍を取得する帰化と永住を認める場合には受講や理解度の確認が必要だと結論づけています。
学習内容と提供体制
入国前と入国後に、基礎的な日本語と行政手続き、生活上のルールを学んでもらうことを想定しています。地域特性などに関する対面講習の実施を自治体に促すことなどを検討のポイントとして挙げました。
報告書は、プログラム提供と地方自治体の負担軽減、受け入れ機関による学習支援の充実を「国の責任」と位置付けました。中長期の在留者を幅広く対象とし、家族への学習機会の提供、ライフステージに応じた学習内容の選択なども盛り込みました。
今後のスケジュール
プログラムによる学習内容やシステムの詳細は有識者らの意見も踏まえて今後詰めます。日本に入国する前からインターネットを使って学習できるようにします。日本語教師が不足している地方での積極的な活用も検討します。
自民党は2028年度からの試行を求めており、政府は報告書を踏まえて具体的な設計を加速させる方針です。
企業の人事担当者が押さえるべきポイント
本プログラムの創設により、今後の外国人材採用における日本語学習の位置付けが変わる可能性があります。プログラムの創設にあたっては、システムの開発や日本語教師の人件費といった費用がかかります。在留手続き手数料の引き上げ分が財源に充当されることが予想されるため、今後の制度設計の進展に注視が必要です。
特に、永住許可申請の際にプログラム受講が要件化される場合、長期勤務を想定する外国人材の採用・定着戦略に影響する可能性があります。より詳細な制度設計は有識者の意見を踏まえて進められるため、法務省からの最新情報の確認が重要です。

