住宅宿泊事業法ガイドラインが2024年12月に改正、宿泊日数算定方式を明確化
厚生労働省と国土交通省は2024年12月24日付で住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)を改正しました。この改正は、令和5年地方分権改革に関する提案募集において、指定都市市長などの地方関係者から事務の円滑な実施の観点から宿泊日数の算定方式等の明確化を求める提案を受けたものです。
ガイドライン改正の背景と目的
改正の背景には、住宅宿泊事業(民泊)の届出や監督を行う自治体からの実務上の課題がありました。令和5年12月22日に閣議決定された「令和5年の地方からの提案等に関する対応方針」において、宿泊日数の算定方式などの考え方について明確化することが決定され、2024年12月24日にガイドラインの改正が実施されました。
住宅宿泊事業法では、年間提供日数の上限を180日と定めていますが、この日数の算定方法について自治体間で解釈にばらつきが生じていたことが指摘されていました。今回の改正により、届出住宅ごとの算定方法がより明確になり、事業者と自治体双方にとって運用しやすい制度となることが期待されます。
短期賃貸借契約に関する規定も整備
今回の改正では、短期賃貸借契約を締結する場合の取り扱いについても明確化されました。ガイドラインでは、短期賃貸借契約を締結する場合には書面又は電磁的記録により契約書を作成することが求められています。
特に注目すべきは、賃借した賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営むことを目的として特定賃貸借契約を締結する場合の規定です。この場合、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律に定める特定転貸事業者に該当するため、賃貸住宅の所有者への書面交付と説明等、特定転貸事業者としての義務が生じることが明記されました。
民泊事業者への影響と対応
宮城県や仙台市で住宅宿泊事業を営む事業者にとって、今回のガイドライン改正は運営の透明性向上につながる重要な変更です。特に、宿泊日数の算定方法が明確化されたことで、年間180日の上限に対する計画的な運営がしやすくなります。
東北エリアでは、訪日外国人旅行者だけでなく国内旅行者の需要も高まっており、民泊施設の役割は増しています。適切な届出と法令遵守を行うことで、持続可能な民泊運営が可能となります。事業者は自治体の窓口や民泊制度ポータルサイトで最新の情報を確認し、改正内容を運営に反映させることが推奨されます。
自治体の条例制定動向にも注目
住宅宿泊事業法第18条に基づき、都道府県は区域を定めて住宅宿泊事業を実施する期間を制限する条例を制定することができます。2025年12月には豊島区や墨田区などで条例改正が行われるなど、自治体レベルでの規制整備も進んでいます。
仙台市を含む保健所設置市や特別区では、都道府県知事と協議して届出の受理、監督及び条例制定事務を処理することができるため、地域ごとの運用方針を確認することが重要です。民泊事業を始める際や運営を継続する上で、国のガイドラインだけでなく、物件所在地の自治体条例も必ず確認しましょう。
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