厚生労働省、医療通訳者の配置促進で2026年度補助金を拡充
外国人材の受入れ拡大に伴い、医療現場での多言語対応が全国的な課題となっています。2026年度、医療通訳者の配置を支援する制度が強化され、地方の医療機関でも導入が進む見込みです。
医療通訳の重要性と現状
医療通訳は、外国人患者と医療従事者の間で正確な情報伝達を行う専門職です。症状の説明、診断内容、治療方針、服薬指導など、医療現場では誤訳が重大な医療事故につながる可能性があるため、高度な専門性が求められます。
日本国内では、特定技能や育成就労制度による外国人材の受入れが増加しており、医療機関を受診する外国人患者も増えています。しかし、医療通訳者の配置が進んでいる医療機関はまだ限られており、言語の壁が適切な医療提供の障害となるケースが報告されています。

2026年度の補助金制度
厚生労働省は、医療機関が医療通訳者を配置する際の費用を補助する制度を設けています。2026年度は、対象言語の拡大や補助上限額の引上げなど、制度の拡充が図られています。
補助対象となるのは、医療通訳者の人件費、研修費用、遠隔通訳システムの導入費用などです。特に地方の医療機関では、常駐の医療通訳者を確保することが難しいため、オンラインでの遠隔通訳サービスの活用も推奨されています。
宮城県内の医療機関での取組み
宮城県内では、仙台市を中心に外国人材が増加しており、医療機関での多言語対応のニーズが高まっています。県内の基幹病院では、英語、中国語、ベトナム語などに対応できる医療通訳者の配置や、通訳サービス会社との連携が進められています。
特に、製造業や介護分野で働く外国人材が多い宮城野区や若林区周辺の医療機関では、ベトナム人材やインドネシア人材からの受診が増えており、対応言語の拡充が課題となっています。
東北地方での医療通訳サービスの展開
東北6県では、外国人材の居住地域が都市部に集中しているため、医療通訳サービスも仙台市などの都市部を中心に整備が進んでいます。一方、地方部では通訳者の確保が難しく、遠隔通訳システムの活用が重要になっています。
福島県や岩手県など、特定の産業分野で外国人材を多く受け入れている地域では、地域の医療機関と通訳サービス提供事業者が連携し、必要に応じて通訳者を派遣する体制を構築している事例もあります。
医療通訳者に求められるスキル
医療通訳者には、言語能力だけでなく、医療知識、倫理観、文化的配慮が求められます。日本国内では、医療通訳者の育成プログラムや認定制度の整備が進められており、質の高い医療通訳サービスの提供体制が構築されつつあります。
宮城県内でも、医療通訳者の育成研修が実施されており、ベトナム語、ミャンマー語、インドネシア語など、東南アジア言語に対応できる通訳者の育成が進められています。
外国人材受入れ企業の対応
育成就労制度や特定技能で外国人材を受け入れている企業にとって、従業員が安心して医療機関を受診できる環境を整えることは、定着支援の重要な要素です。医療通訳サービスの情報提供や、受診時の同行支援などが、外国人材の生活安定につながります。
仙台市や宮城県内の企業では、外国人材向けに医療機関リストや通訳サービスの案内を提供する取組みが広がっています。また、ビザ申請や在留資格に関する相談と合わせて、医療通訳の手配をサポートする総合的な支援サービスも展開されています。
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