日本企業がベトナム人労働者の確保に苦心、円安と本国経済成長が働く動機を低下
2026年1月11日、VnExpress Internationalは、日本企業がベトナム人労働者の確保に苦心している現状を伝えた。ベトナム国内の急速な経済成長と円安の継続が、ベトナム人労働者にとって日本で働く経済的なメリットを相対的に低下させている。出典:VnExpress International
日本企業が待遇改善で対応
千葉県銚子市の水産加工工場では、ベトナム人労働者が基幹的な役割を担っている。工場の総支配人である俵義久氏は、ベトナム国内の経済発展と円安が進む中でも引き続きベトナム人労働者に選ばれる職場であるため、待遇の改善を進めていると述べた。同工場では80人の従業員のうち16人がベトナム人であり、水揚げから加工・缶詰製造まで幅広い業務を担っている。
ベトナム人労働者のホー・ティ・トゥイ・ニョン氏(38歳)は2026年の前年夏に日本での就労を開始した。ベトナムでは1日14時間働いても月収が約500米ドルにとどまり、家族の生活費をまかなうのがやっとだったという。日本渡航のために3,800米ドルの借金を抱えつつも就労を決断した彼女は、現在税引き後で月約830米ドルを稼ぎ、そのうち510米ドルを本国の家族に送金している。
円安とベトナム経済成長が「日本就労の優位性」を侵食
ベトナム人労働者にとって日本は長年、高賃金の就労先として魅力的な存在だった。しかし、ベトナム国内の賃金水準が上昇し、円安が続く中で、その経済的優位性は縮小しつつある。俵氏の懸念はこの点にある。日本企業は今後もベトナム人労働者への依存度が高く、待遇改善なしには人材確保が困難になるとの見方が広がっている。
日本在留ベトナム人の規模と就労状況
2024年6月時点で日本在留のベトナム人コミュニティは60万人を超え、主に労働者と留学生で構成されており、日本における外国人コミュニティとして第2位の規模に達している。2023年だけでも約8万人のベトナム人労働者が日本に渡航し、これは日本への労働力供給国の中で最多となっている。
「特定技能ビザ」制度の停止とその影響
日本では2026年5月、飲食業分野の外国人労働者受入れが5年間の雇用枠(5万人)に迫ったとして、当該分野における新規ビザの発給が一時停止された。ベトナム人は特定技能(SSW)プログラム全体のビザ保有者の44.2%を占めており(2025年半ば時点)、この停止措置はベトナム人採用を進めていた日本企業の採用計画に影響を与えるとの懸念も生じた。日本のSSWプログラムは2019年に開始され、国内で人手が確保できない産業へ外国人労働者を受け入れる制度として機能してきた。
こうした状況のもと、ベトナム人労働者の日本就労をめぐる構造は、単純な出稼ぎから長期定住・家族帯同へと変化しつつある。大阪市生野区では2026年で入居5年目を迎えたベトナム人家族もおり、研修生から始まりエンジニアビザを取得して定住に至るケースも増加している。
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