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韓国がタイ東北4県の季節労働者受入れを全面停止、E-8ビザ逃亡が原因

公開日: 2026年7月8日

タイ労働省は2026年5月12日、韓国がタイ東北部(イーサン)4県をブラックリストに指定し、2026年1月1日から12月31日まで当該県からの季節農業・漁業労働者の送出しを停止したと確認した。問題の発端は、MOU(覚書)に基づくE-8ビザ制度を利用してタイ人が就労中に雇用主のもとを無断で離脱(逃亡)したことにある。

対象となった4県と経緯

停止措置の対象となったのは、ウドーンターニー、コンケン、チャイヤプーム、マハーサラカームの4県。これらはいずれもイーサン(東北部)地域に位置し、韓国への農業・水産業労働者の主要な送出し地域だった。

Bangkok Postの報道によると、タイ労働省雇用局は、E-8ビザ制度で採用された一部のタイ人労働者が雇用主のもとを離れたことを受け、韓国当局がこれらの労働者をブラックリストに登録したうえで、4県からの季節労働者の受入れを2026年いっぱい全面停止したと説明した。この情報はソーシャルメディア上で広く拡散されており、タイの「Anti-Fake News Center Thailand」のFacebookページが事実確認を行った後、労働省が正式に認めた。

E-8ビザ制度とは

E-8ビザは韓国が採用する季節雇用制度で、農業・漁業分野における短期労働力不足を補うために設けられている。タイを含む複数の送出し国とのMOUに基づき、毎年一定数の労働者が受け入れられる。今回の停止措置により、これら4県の住民は2026年中は同制度を通じた韓国への就労機会を失うことになる。

雇用局は、制度の適正利用が送出し継続の前提であり、逃亡が確認された労働者は個別にもブラックリストへ登録されていると説明した。

出発前訓練は継続、他国・他地域への送出しは別枠

停止措置が発表された同日、労働大臣ジュラパン・アモーンウィワットは、韓国を含む複数の渡航先に向けた出発前訓練セッションを実施した。出席者は合計597人で、そのうち220人が韓国へ、残る377人は他の国々に向けて民間人材紹介会社を通じて送出される予定だった。今回の停止措置はあくまで4県を対象とした季節農業・漁業部門に限定されており、その他の都県からの送出しや、異なるビザカテゴリーを通じた就労には影響しない。

背景:タイ人の海外就労と制度上の課題

タイは毎年多数の労働者を日本、韓国、台湾、中東などに送出している。韓国との労働協力は農業・水産業を中心に長年続いてきたが、雇用主のもとを離れる「逃亡」問題は以前から課題として指摘されてきた。逃亡した労働者は不法滞在者となり、韓国の入国管理当局から摘発・強制送還の対象となる。今回の措置はタイ側の送出し管理体制への警告とも受け取られており、今後の制度改善が二国間の労働協力継続の鍵となる。

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