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ミャンマー軍政が海外出稼ぎ労働者の送金を公式銀行経由に義務化、外貨確保を強化

公開日: 2026年7月24日

軍政が公式銀行経由の送金を義務化する方針を打ち出す

Irrawaddyの報道によると、ミャンマー軍政は財政難を背景に、海外で働く出稼ぎ労働者が稼いだ外貨の一定割合を、政府が指定する公式銀行を通じて本国へ送金するよう義務付ける新たな規制の導入を進めている。軍政の労働省は、送金は公式銀行を経由しなければならないと求める通達を出しており、職業紹介会社を通じてもこの方針が周知されているという。

さらに、軍政は出国前にミャンマー国内の銀行口座を開設し、収入の一定割合を送金することを事前に約束するよう労働者に求めているとも伝えられている。

公定レートと市場レートの大きな乖離が問題の核心

この規制に対して、海外在住のミャンマー人労働者からは強い反発の声が上がっている。その最大の理由は、公定為替レートと実際の市場レートの間に生じている大きな差にある。

  • 軍政の公定レート:1米ドル=2,100チャット(固定)
  • 市場の実勢レート:1米ドル=約3,200チャット

この差は約50%に達しており、公式銀行を通じて送金した場合、労働者の家族が受け取る実質的な金額は、非公式ルートを利用した場合と比べて大幅に目減りすることになる。マレーシアの飲食業で10年以上働くウー・トゥン・トゥン氏は、「軍事政権は、出国前に銀行口座を開設し、収入の決められた割合を送金することに同意するよう圧力をかけている」と証言している。

労働者は非公式ルートの継続を希望、軍政の外貨確保が狙いか

多くの労働者は、こうした規制を回避し、非公式の送金経路(ハワーラーなどの非公式送金業者や信頼できる人物を通じた手渡し)を継続することを望んでいる。労働組合や支援団体は、軍政がこの措置を通じて外貨準備高を増やし、内戦で悪化した財政を補填しようとしていると見ている。

軍政は、海外在住の出稼ぎ労働者が抵抗運動(国民防衛隊など)に送金しているという懸念も持っており、資金流出を封じる目的もあるとされる。労働権活動家のダウ・トゥザー・マウン氏は、マレーシアのミャンマー人労働者の多くが抵抗運動への寄付を行っていると指摘している。

海外出稼ぎ労働者にとっての二重の圧力

今回の送金規制強化は、軍政による出国制限・徴兵法・パスポート制限など一連の措置と重なり、ミャンマー人海外労働者への圧力が多方面から強まっている。公式ルートでの送金を義務付けられれば、家族への実質的な仕送り額が減少するだけでなく、軍政に資金を利用されるリスクも生じると労働者らは懸念している。

労働団体は、この規制が実施された場合、ミャンマー人労働者の出国意欲をさらに低下させ、国内の人材流出パターンにも影響を与える可能性があると指摘している。

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