米国が留学生の滞在を最長4年に制限、韓国人学生1万3000人超に影響
米トランプ政権は2026年7月17日(現地時間)、米国で学ぶ外国人留学生および交換留学生の滞在期間を最長4年に制限する最終規則を発表した。この措置により、韓国人学生を含む世界中の留学生の将来計画が大きく揺らいでいる。
規則の概要:最長4年の上限と厳格な移行期間
The Korea Timesの報道によると、米国国土安全保障省(DHS)は同規則を「ビザ濫用の根絶」と「国家安全保障の強化」を目的として公表した。
新規則の主な内容は以下のとおりだ。
- Fビザ(学生ビザ)・Jビザ(交換留学ビザ)の滞在期間を、各学業プログラムの期間内に制限し、上限を最長4年とする
- 卒業後の猶予期間を、現行の60日間から30日間に短縮する
- 在籍プログラムの変更についても、より厳しい制限を課す
- 外国人報道関係者(Iビザ)の滞在期間を240日とし、延長ごとに再申請を義務付ける
同規則は連邦官報(Federal Register)に掲載後60日で発効するとされており、早ければ2026年9月にも施行される見込みだ。
韓国人学生1万3000人超が影響圏に
The Korea Timesによれば、今回の規則変更は米国に在住する韓国人学生およびその家族1万3000人超に影響を及ぼすとみられる。在米韓国大使館のデータでは、2025年時点でFビザ(F-1)で米国に留学中の韓国人は1万1861人、同伴家族(F-2)が1347人に上る。また、Jビザ(J-1)での交換留学生は7985人、その家族(J-2)が3180人となっている。
特に深刻な影響が懸念されるのが博士課程の学生だ。ジョージア工科大学で博士課程に在籍するキム氏(27歳、F-1ビザ所持)は「多くの教授や学生が、4年は博士課程を修了するには短すぎると考えている」と述べた。また、トランプ政権による移民政策の相次ぐ変更について「多くの留学生が疲弊している」と語った。
DHSの立場:「ビザ制度の完全性を回復する」
DHS長官のマークウェイン・マリン氏は、数十年にわたり外国人学生が「無期限」で米国に滞在できる仕組みが続いてきたと主張し、「明確な上限を設けることで、米国は国境内の個人を適切に審査・監視する能力を取り戻す」と述べた。また「本規則は、外国人学生が本来の目的、すなわち学業の修了と帰国に集中することを確保するものだ」と強調した。
一方、高等教育・移民に取り組む非営利団体「大学連盟(Presidents' Alliance)」の連邦政策副ディレクター、ズザナ・ウートソン氏は、留学生はすでに米国内で最も厳重に監視されている非移民ビザ所持者に属しており、「本措置は不必要で重複した規制だ」と反論した。さらに、この規制強化が留学生を他国へ流出させ、米国の労働力と経済に悪影響を及ぼすと警告する高等教育関係者も多い。
留学環境の変化と今後の見通し
今回の規則は、すでに縮小傾向にある米国への留学生受け入れをさらに圧迫するものとなりそうだ。アフリカ・中東・アジアの10数か国を対象とした渡航禁止措置や、ビザ申請者へのSNSアカウント開示義務化など、トランプ政権下で相次ぐ締め付け策が留学希望者に心理的な障壁を与えている。留学市場への打撃が特に小規模大学に集中することも懸念されている。
韓国の留学生・保護者の間でも不安は広がっており、米国留学を検討する家庭向けのオンラインフォーラムには「子どもが大学出願を準備中だが、日に日に不安が増している」との声が多く上がっている。

