韓国の外国人労働者がソウルで転職権保障を要求、雇用主紐付きE-9ビザ制度の廃止を訴える
「転職できないから暴力に耐えるしかなかった」、当事者が証言
2026年4月30日、バングラデシュ人労働者のラキブル・イスラム氏が、韓国の「雇用主紐付きビザ制度」の問題を公の場で訴えた。Korea Heraldによると、イスラム氏は雇用主から繰り返し暴力を受けながらも、韓国のビザ規則によって転職が困難だったため我慢せざるを得なかったと述べた。この証言は、大統領官邸前で外国人労働者と支援団体が開いた記者会見の場でなされた。
イスラム氏は「小さなミスをするたびに、厳しく叱責されるか、暴力を受けた」と語り、これは言語の問題ではなく、労働者が置かれた構造的な問題であると強調した。出席者らは、現在の制度では外国人労働者が虐待的な職場から逃れることが難しく、人権侵害に対して脆弱な状態に置かれていると主張した。
E-9ビザが30万人超の労働者を縛る、転職は「3年で3回・同一地域」に制限
この問題は主にE-9(非専門就業)ビザに関連する。Korea Heraldの報道によると、E-9ビザは現在30万人超の労働者をカバーしている。政府は「労働者に非がない場合」などの特定条件下での転職を認めているが、支援団体はこの例外規定が狭すぎる上に立証が困難であり、韓国語や法制度に不慣れな外国人労働者が実質的に保護の対象外に置かれていると指摘する。
さらに転職回数は3年間で最大3回に制限され、かつ転職先は原則として同一地域内に限定されている。こうした制約が重なり、労働者が悪質な雇用主から自力で逃れることを構造的に困難にしていると批判されている。
2026年4月26日のメーデー前日には、農業・工場・語学教師などさまざまな職種に就く外国人労働者約200人がソウル中心部に集結し、転職の権利と平等な待遇を求めてデモ行進を行った。集会はソウル地方雇用労働庁前から始まり、清瓦台に向けて約3キロを行進した。
移住労働者組合「産業現場は外国人なしには動かないのに、基本的権利すら保障されていない」
移住労働者組合のウダヤ・ライ委員長は、雇用許可制の下での転職制限が外国人労働者の広範な権利侵害につながっていると主張し、「賃金未払いや産業事故死亡率が韓国人労働者の数倍に上っている」と指摘した。ライ氏は、「韓国の多くの産業は外国人労働者なしには稼働できないにもかかわらず、基本的な権利すら保障されていない」と述べ、李在明(イ・ジェミョン)政権に対して企業側の視点ではなく労働者の権利保障を優先するよう求めた。
韓国労働組合総連盟(KCTU)のヤン・ギョンス委員長も連帯を呼びかけ、「移民の権利が保障されなければ、国内労働者の権利も脅かされる」と述べた。また、記者会見にはE-2(語学教授)やE-7(専門職)などのビザ保有者の代表者も参加しており、雇用主紐付き制度の弊害が職種を超えて広がっていることが示された。
ブローカー費用が問題を複合化、仲介料が年収の1〜2年分に上ることも
Korea Heraldの報道によると、多くの外国人労働者は雇用仲介業者(ブローカー)に対して1〜2年分の収入に相当する費用を負っており、これが転職や帰国をさらに困難にしている。政府は外国人労働力の調達をこうしたブローカーに依存しており、構造的な問題として指摘されている。国内では雇用許可制の抜本的見直しを求める声が労使双方から高まっており、李在明政権下での政策転換が注目されている。
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