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韓国が移民制度の大転換を発表、永住権優先の構造改革と新ビザ創設で人材・労働力確保へ

公開日: 2026年7月6日

韓国法務部は2026年6月8日、イ・ジェミョン政権発足から1年間に実施した移民・ビザ政策の改革内容をとりまとめた包括的な報告書を公表した。少子高齢化による深刻な人口危機への対応として、外国人材の誘致と地域労働力の確保を両立させる二重戦略の推進が鮮明になった。

ハイテク人材向け「トップティアビザ」の対象を学術分野へ拡大

最大の焦点となったのが、高度外国人材向けの「トップティアビザ」の対象範囲拡大である。同ビザはこれまで半導体・人工知能・電気自動車バッテリーなど8つの先端産業分野の企業従事者に限定されていたが、新たに理工系分野の大学教授および研究者にも適用されることとなった。法務部と科学技術情報通信部(MSIT)が共同で発表したこの措置では、ノーベル賞やフィールズ賞などの国際的な権威ある賞の受賞者や、世界的な引用頻度の高い研究者リスト(HCR)掲載者などが厳格な審査基準を満たす対象者とされている。承認された研究者とその直系家族には居住ビザ(F-2)が交付され、通常5年必要な永住ビザ(F-5)の取得要件が3年に短縮される優遇措置が与えられる。

新設「K-STAR」「K-CORE」で大学・専門学校の外国人材を定着支援

学術分野への人材誘致をさらに深めるため、K-STARビザルートが新たに導入された。これにより、国内32大学の理系外国人卒業生を対象とした永住権取得の優先ルートが整備された。従来はKAISTなど5大学の卒業生のみに適用されていたF-2ビザ付与および最短3年での永住権取得という優遇が、対象校の拡充によって広く活用できるようになる。

中級技術職の人手不足に対応するためには「K-COREビザ」が新設された。国内の専門学校(地域大学)を卒業した外国人を、労働力不足に直面する中小製造業者へ年間最大800人規模で送り込む新たなチャンネルとなる。

農漁業・地方の労働力確保策と観光ビザ緩和も同時推進

地方の人口減少地域における慢性的な労働力不足への対応策も盛り込まれた。小規模事業者・農場・水産業者は、韓国人を先に採用するという従来の条件なしに、外国人季節労働者1人を直接採用できるようになった。また、建設機械部品製造・食肉処理場・水産養殖などの分野でも就労ビザの発給要件が緩和された。さらに、特別帰化申請に必要な就労要件も一部緩和され、定住への道が広げられた。

観光・交流面では、昨年9月から実施している中国人団体観光客向けの一時ビザ免除プログラムに加え、今年からはインドネシア人団体観光客向けにも同様のビザ免除プログラムを新たに開始した。医療ツーリズム需要の拡大に対応するため、認定医療観光機関の審査・拡充も進めている。

制度改革の背景:人口危機と人材獲得競争の激化

一連の改革は「外国人材の誘致」と「地域労働力の即時補充」という二つの目標を同時に追求する構造改革として位置づけられている。韓国の外国人労働者数は2025年時点ですでに110万人を超えており、熟練した外国人労働者が帰国し続ける一方で韓国人の熟練労働者数が減少しているという悪循環が、製造業を中心に深刻な問題となっている。

鄭成鎬(チョン・ソンホ)法務部長官は「法務部は国民と地域社会が実感できる具体的な成果を上げた」と述べたうえで、「地域経済を支え、市民と移民が共に成長できる入国管理・国境政策を引き続き推進する」と強調した。

出典:The Korea Times(2026年6月8日付)

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