改正入管難民法が2026年5月29日に成立、在留手数料の上限を最大30倍に引き上げ
2026年5月29日、参院本会議において「出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律」が可決・成立した(行政書士法人第一綜合事務所)。
改正の主な内容
今回の法改正における最大の変更点は、在留許可手続きの際に入国管理局へ支払う手数料の上限額の見直しである。
- 在留資格の変更・在留期間の更新:現行の上限1万円から10万円に引き上げ(第67条第1項)
- 永住許可:現行の1万円から30万円に引き上げ(上限額)
- 実際の手数料額:上限の範囲内で、在留期間の長さに応じて政令で定める仕組みに変更
- 減額・免除規定:「経済的困難その他特別の理由」がある場合、手数料の減額または免除が可能(ただし永住許可の減免対象は日本人や永住者の配偶者・子などに限定)
改正案は2026年3月10日に閣議決定されており、在留資格変更・更新の上限を10万円、永住許可の上限を30万円とする内容が国会に提出されていた。実際の手数料額は、今後政令で具体的に定められる(認定NPO法人難民支援協会)。

宮城・東北の外国人採用企業への影響
製造業や介護、外食業など特定技能・育成就労制度を活用している宮城県内の中小企業にとって、外国人材の在留手続きコストは採用計画に直結する経費項目である。
- 特定技能外国人を複数名受け入れている事業所では、更新のたびに1人あたりのビザ申請費用が増加する
- 在留期間を長く取得するほど手数料が高くなる仕組みへの移行が見込まれる
- インドネシア人材・ベトナム人材・ミャンマー人材を雇用する東北の製造業・建設業・介護施設においても、採用コストの試算見直しが必要となる
また、同法改正には訪日外国人向けの事前認証制度「JESTA(ジェスタ)」の導入も含まれており、出入国管理の在り方が全体的に見直される内容となっている。
育成就労・特定技能との関係
2027年4月1日から施行予定の育成就労制度では、3年間の在留を経て特定技能1号への移行が前提とされている。育成就労から特定技能1号、さらに特定技能2号へとキャリアパスが続く中で、各段階でのビザ申請・更新が発生するため、今回の手数料引き上げは1人の外国人材の採用全体で見た場合の累積コストに影響する。仙台を拠点とする中小企業や、岩手県・山形県・福島県などの東北各県で外国人採用を進める企業は、定着支援と在留資格管理の体制を改めて確認しておくことが重要である。
今後のスケジュール
- 2026年5月29日:改正入管難民法が参院本会議で可決・成立
- 施行時期:実際の手数料額は政令で定められる予定。来年度中(2026年度内)の施行を目指すとされている
- 2027年4月:育成就労制度の施行(在留手数料の新制度との連動に注意が必要)
出入国在留管理庁の公式情報(出入国在留管理庁 令和8年のプレスリリース)を定期的に確認し、政令で定められる具体的な手数料額の公表を待つ必要がある。
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