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在留資格の手数料が最大30倍に|2026年3月閣議決定の入管法改正が宮城の外国人採用企業に与える影響

公開日: 2026年4月9日

2026年3月10日、政府は外国人の在留許可に関する手数料の上限を最大30倍に引き上げることを柱とした入管難民法改正案を閣議決定し、衆院に提出しました。在留資格の変更・更新の上限を10万円、永住許可の上限を30万円に変更する内容で、宮城県内で外国人材を採用している企業にとって、今後の採用・定着支援に大きな影響を与える可能性があります。

本記事では、仙台市をはじめとする宮城県内の中小企業が知っておくべき入管法改正の内容と、実務的な対応策について詳しく解説します。

入管法改正案の主な内容|手数料とJESTA創設

改正案には在留資格の変更・更新手数料などの上限引き上げに加え、渡航前オンライン審査制度JESTAの創設が盛り込まれています。

手数料の変更内容は以下の通りです。

  • 在留資格の変更・更新:現行6,000円(電子申請5,500円)→ 平均3〜4万円程度(上限10万円)
  • 永住許可:現行1万円 → 20万円程度(上限30万円)

報道によると、在留期間更新や在留資格変更は許可される在留期間により1〜7万円に、永住許可は20万円になることが見込まれるとされています。上限見直しは1981年以来となる大幅な改定です。

また、入国の可否を渡航前に審査する電子渡航認証制度「JESTA」の創設も盛り込まれ、2029年3月末までに導入される予定です。

宮城県内の外国人材採用企業への影響

仙台市や宮城県内で製造業、建設業、介護、外食業などの分野で外国人材を採用している企業にとって、この手数料引き上げは見過ごせない変更です。

特定技能外国人への影響

特定技能1号の在留資格は1年、6か月、4か月ごとの更新が必要です。1年更新の場合でも、これまで年間6,000円だった更新費用が、今後は3〜4万円に上昇する見込みです。5年間の在留期間中に複数回の更新が発生するため、外国人材本人にとっても、支援する企業にとっても、コスト負担が大きくなります。

宮城県内の介護施設や製造業の現場では、特定技能制度を活用した外国人材の受け入れが増加しています。更新費用の増加により、外国人材本人が負担に感じるケースや、企業側が支援として一部負担を検討するケースも出てくるでしょう。

技人国(技術・人文知識・国際業務)への影響

仙台市内のIT企業や貿易会社などで働く外国人材の多くは、技術・人文知識・国際業務(技人国)の在留資格を保有しています。この在留資格も定期的な更新が必要であり、今回の手数料引き上げの対象です。

特に青葉区や宮城野区などの都心部で働く外国人材にとって、生活費に加えて在留手続きのコストが増えることは、日本で働き続けるかどうかの判断材料の一つになる可能性があります。

育成就労制度への影響

2026年1月23日の閣議で、特定技能・育成就労の2028年度末までの5年間の受け入れ上限数を計123万1,900人と決定されました。2027年4月から開始予定の育成就労制度においても、在留資格の変更申請が必要となるため、今回の手数料改定の影響を受けます。

宮城県内の建設業や農業分野で育成就労制度の活用を検討している企業は、制度開始時から新しい手数料体系が適用されることを前提に、受け入れ計画を立てる必要があります。

企業が今すぐ取り組むべき対応策

今回の入管法改正は、今後国会で審議され成立する見込みですが、施行時期は来年度中とされています。宮城県内で外国人材を採用している企業は、以下の対応を検討しましょう。

1. 外国人材への事前説明と情報共有

手数料の変更について、現在雇用している外国人材に対して早めに情報を共有することが重要です。通訳翻訳サービスを活用し、母国語での説明資料を準備することで、不安を軽減できます。

仙台市内には外国人材向けの生活支援窓口や相談窓口があります。企業として、こうした窓口の情報を外国人材に提供することも有効です。

2. 雇用契約・支援内容の見直し

在留資格の更新費用を企業がどの程度負担するか、あるいは外国人材本人の負担とするかは、各企業の判断に委ねられています。しかし、安価な雇用が難しくなる今、求められるのはコストをかけてでも定着させたいと思われる企業努力です。

手数料の一部または全額を企業が負担することで、外国人材にとって「働き続けたい企業」として選ばれる可能性が高まります。特に宮城県内では、製造業や介護分野で外国人材の定着率向上が課題となっており、こうした支援は競争力につながります。

3. ビザ申請スケジュールの再確認

手数料が引き上げられる前に、更新や変更が可能な外国人材については、スケジュールを前倒しで確認しておくことも一つの方法です。ただし、在留期間の残り期間が3か月を切ってからの申請が原則となるため、入管のルールに従った対応が必要です。

宮城県内には、ビザ申請や在留資格に関する専門的なサポートを提供する行政書士や登録支援機関が複数あります。専門家に相談することで、適切なスケジュール管理が可能になります。

4. 登録支援機関・監理団体との連携強化

2026年1月1日から改正行政書士法が施行され、登録支援機関などが有償で入管提出書類を作成する行為が明確に禁止されました。これにより、企業は自社で書類を作成するか、行政書士に直接依頼する必要があります。

仙台市内の登録支援機関や行政書士事務所と連携し、手数料改定後の実務フローを事前に整えておくことが重要です。

宮城県内の外国人材採用の今後

今回の入管法改正は、外国人材受け入れの「量」から「質」へのシフトを示すものです。政府は法やルールに反する行為には厳正・厳格に対処しつつ、ルール・制度を社会変化に合わせて徹底的に見直す方針を掲げています。

宮城県や仙台市では、外国人材の受け入れ支援策として、多言語相談窓口の設置や日本語教育の充実が進められています。企業としても、こうした地域の支援策を活用しながら、外国人材が安心して働ける環境を整えることが求められます。

特に東北地方では、人口減少と高齢化が進む中で、外国人材は貴重な労働力であると同時に、地域社会の一員として共生していくパートナーです。手数料の引き上げというコスト増を、外国人材との信頼関係を深め、定着率を高めるための投資と捉える視点が重要です。

まとめ|選ばれる企業になるために

2026年3月に閣議決定された入管法改正案は、在留資格の手数料を大幅に引き上げるものです。宮城県内で外国人材を採用する企業にとって、これは単なるコスト増ではなく、外国人材との関係性を見直すきっかけでもあります。

通訳翻訳サービスの活用、ビザ申請サポートの充実、日本語教育支援、住まいの手配など、外国人材が安心して働ける環境づくりに力を入れることで、企業は「選ばれる存在」になることができます。

株式会社エイチ・ティー・プランニングでは、仙台市を拠点に、外国人材の採用支援から定着支援、通訳翻訳、住まいと暮らしのサポートまで、一貫したサービスを提供しています。入管法改正への対応や外国人材採用に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

関連情報:出入国在留管理庁ホームページ

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