出入国在留管理庁が新基本計画を策定、DX・不法滞在対策を強化
2019年以来7年ぶりの基本計画策定
出入国在留管理庁は2026年7月31日、外国人の入国・在留管理の基本方針を示す「第2次出入国在留管理基本計画」を策定しました。計画の策定は2019年4月以来、約7年ぶりです。
基本計画では、今後の外国人受け入れの在り方について、「中長期的かつ多角的観点から検討を進めていく必要がある」と指摘されています。

デジタル化による入国審査の強化
国内で急増する外国人への対応を進めるため、計画ではデジタル化による入国審査の迅速化と在留実態の把握、不法滞在者対策などを柱に据えたと報道されています。
具体的には、入国前に旅券情報などを審査する電子渡航認証制度「JESTA」について、令和10年度中の導入を明記されました。さらに、マイナンバーを使い、入管庁が他の行政機関から在留外国人の情報を取得する仕組みも9年から開始するとされています。
永住許可の透明性向上と審査の厳格化
永住許可については、資格取り消しとなる事例を示すガイドラインを作成し、「透明性をより高める」と言及されています。また、永住許可の年収要件の見直しや、在留資格「経営・管理」の事業実態把握も進めるとしたと報じられています。
不法滞在者対策の強化
不法滞在者対策として、速やかな送還の実施や摘発強化の体制整備なども盛り込まれたとのことです。
在留外国人への社会適応支援
一方、在留外国人の円滑な社会適応を促進するため日本語や日本の制度・ルールを学習するプログラムの試行導入も計画に盛り込まれました。在留外国人に向けた情報発信や相談対応などの支援を強化し、共生社会の実現を図るとしています。
企業人事担当者への影響と対応ポイント
この基本計画は、外国人材を採用する企業にも影響を与えます。特に注視すべき点は以下の通りです:
- 永住許可の年収要件見直しにより、永住希望者の採用・処遇戦略の見直しが必要になる可能性
- 経営・管理資格の事業実態把握強化に伴い、外国人経営者との取引査察が厳格化する傾向
- 不法滞在対策の強化と不法就労摘発体制の整備に伴い、外国人採用時の身元確認・書類審査がより厳密になる
- マイナンバー連携による在留実態把握で、給与・税務・社会保険の適正処理が求められる
計画は今後は5年を目安に見直す方針です。企業の人事・総務担当者は、今後の制度変更に備え、外国人採用・在留管理に関する最新情報の確認を進めておくことが重要です。

