育成就労の転籍制限、建設など8分野で2年間に設定
転籍制限の分野別設定が決定
出入国在留管理庁は2026年内に、育成就労17分野のうち8分野で「2年」を制限期間とする案を提示しました。建設や工業製品製造、飲食料品製造、介護など8分野で就労開始から2年とし、宿泊や物流倉庫、ビルクリーニングなど9分野は1年での転籍を可能とします。
2027年4月に開始される育成就労制度では、これまでの技能実習制度とは異なり、一定期間経過後は本人の意思による転籍が認められます。ただし、各分野の特性に応じて転籍までの最低就労期間が設けられるという形です。

建設分野が2年制限となる理由
企業に課される待遇改善義務
2年に設定した会社には、1年目から2年目にかけて昇給させる義務がつくため、単に転籍を制限するだけでなく、外国人材の処遇改善が必須となります。
1年を超える転籍制限期間を設定する育成就労実施者においては、在籍する育成就労外国人の所定内賃金を1年目から2年目にかけて、分野別協議会において設定された昇給率によって昇給することとされています。
転籍の要件と実務対応
転籍時の職業紹介は監理支援機関・外国人育成就労機構・ハローワークに限定され、民間の職業紹介事業者は当分の間関与不可とされており、SNS経由の引き抜きも要件違反となるため、企業間の過度な人材流出を防止する仕組みが整備されています。
転籍する場合、転籍先となる育成就労実施者は新たな育成就労計画について認定を受ける必要があり、在留資格上必要となる申請・届出の要否を確認する必要があります。
宮城県内企業への影響と対応
建設業が中心の宮城県内企業にとって、2年の転籍制限は人材確保の期間を確保できるメリットがある一方で、昇給義務の履行と外国人材の定着対策が重要な経営課題となります。受入企業は2026年内に監理支援機関認定の要件確認、2026年下期に雇用管理アドバイザー候補者選定、2027年3月までに就業規則・育成計画書の整備が必要です。
労働条件の改善、賃金水準の引き上げ、生活サポート、キャリアパスの提示など、外国人材にとって魅力的な職場づくりが本質的な対策として求められます。

