育成就労制度の転籍ルール、2027年4月施行で1年後から転籍可能に
2027年4月に施行される育成就労制度において、外国人材の転籍ルールが確定した。出入国在留管理庁が2026年3月に公表した運用指針によると、就労開始から1年経過後に同一業種内での転籍が可能となり、やむを得ない事情がある場合は1年未満でも転籍を認める方針が示された。
転籍可能時期は就労1年後が原則
育成就労制度では、外国人材が一定の技能を習得した後に、本人の意思で同一業種内の他の受入れ機関へ転籍できる仕組みが導入される。出入国在留管理庁の運用指針では、転籍可能時期を「就労開始から1年経過後」と明記している。これにより、受入れ機関は最低1年間は外国人材の雇用を継続できる見込みが立つ。

やむを得ない事情での早期転籍も容認
一方で、「受入れ機関の倒産」「賃金不払い」「ハラスメント」などやむを得ない事情がある場合は、1年未満でも転籍を認める例外規定が設けられた。転籍希望者は、監理団体または登録支援機関を通じて転籍先の紹介を受けることができ、転籍先が見つからない場合は最長3カ月間の求職活動期間が認められる。
技能実習との違いと企業側の対応
現行の技能実習制度では、原則として実習期間中の転籍は認められていないが、育成就労では転籍の自由度が大幅に高まる。宮城県内の製造業では、この変更を受けて定着支援の強化に乗り出す企業が増えている。仙台市宮城野区の金属加工企業では、ベトナム人材とミャンマー人材を中心に通訳翻訳スタッフを配置し、日本語教育プログラムを拡充することで、転籍リスクの低減を図っている。
東北6県での育成就労制度への移行準備
東北6県では、2026年度中に育成就労制度への移行準備を進める企業が増えている。岩手県では建設業と製造業を中心に約120社が制度説明会に参加し、福島県では介護分野での育成就労受入れに向けた体制整備が進んでいる。山形県と秋田県では農業分野、青森県では水産加工業での活用が検討されている。
監理団体と登録支援機関の役割拡大
育成就労制度では、監理団体と登録支援機関が転籍支援の役割を担う。宮城県内では、仙台市青葉区と泉区に拠点を置く複数の支援機関が、転籍希望者向けの求人情報提供と面接調整サービスの準備を進めている。また、若林区と太白区の日本語教育機関では、転籍に必要な日本語能力試験対策講座の開設を予定している。
ビザ申請手続きと在留資格管理
転籍時には在留資格の変更申請が必要となる場合がある。仙台出入国在留管理局では、2026年6月から開始予定のオンラインビザ申請システムを活用することで、転籍に伴う在留資格変更手続きの迅速化を図る方針だ。特定技能への移行を見据えた育成就労では、在留資格管理が企業の重要な実務となる。
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