高度外国人材の年収要件引き上げ、入管庁が方針確定、2026年度内に省令改正へ
出入国在留管理庁が方針を正式確定
出入国在留管理庁は、高度な技術や専門知識を持つ外国人向けの在留資格「高度専門職」の最低年収要件を現行の「300万円以上」から引き上げる方針を固めた。2026年10月18日、複数の入管庁関係者が明らかにしたもので、高度外国人材の受け入れ基準の大きな転機となります。

改正の対象範囲と現行制度
高度専門職は「学術研究」「専門・技術」「経営・管理」の3分野が対象で、専門・技術と経営・管理の「最低年収基準」は300万円以上、学術研究に最低基準はない。
資格取得は高度人材ポイント制で審査され、年収や年齢、学歴、実務経験といった項目ごとのポイント合計が70点に達すると1号に認定され、5年の在留期間が付与される。3年以上活動すれば2号として無期限に在留できる。
引き上げの理由と背景
近年の賃金上昇を受けて、高度人材を適切に受け入れるためには条件の厳格化が必要だとの声が有識者から出ていた。300万円という基準は2012年に設定されたもので、14年以上の経過を経て、日本国内の賃金水準と乖離していました。
評価項目の見直しも検討中
政府は一部の評価項目の廃止を検討し、審査の迅速化も目指す。高度人材ポイント制の加点項目は年々増加してきたため、利用頻度の低い項目を整理し、審査時間の短縮化を図ります。外国の専門資格や研究実績の確認に時間がかかるケースが多く、これらの項目の簡素化が検討されています。
企業の対応ポイント
引き上げ後の具体的な年収金額はまだ未公表です。各方面では500万円から1000万円などの予想がありますが、省令改正まで確定情報は出ません。企業の人事・総務担当者は、以下の点に注意して準備を進める必要があります。
- 現在の高度専門職保有者への影響:現在70点以上の認定を受けている場合、直ちに認定が取り消されるわけではなく、在留期間更新時に新基準の適用が検討される可能性があります。経過措置の内容は今後の省令改正で明らかになります。
- 新規採用の検討:高度外国人材の新規採用を検討する場合、年収要件が引き上げられることを前提に、採用予定者の年収ポジションを設定すべきです。
- 評価項目の変更に対応:既に外国の専門資格や論文実績を申請理由としている場合、該当項目が廃止される可能性に備えておく必要があります。
施行スケジュール
2026年度内の省令改正を目指す。日本の会計年度は4月から翌3月までのため、遅くとも2027年3月31日までの改正施行が予定されています。法務省が2026年度内にも関連する省令を改正する見込みです。
改正内容の詳細や新年収金額については、法務省および出入国在留管理庁の公式発表を確認してください。企業の採用戦略や人事計画に大きな影響を与えるため、官公報での正式発表まで注視が必要です。

