外国人の不動産取得、2026年度から国籍情報の提供義務化
2026年1月23日、政府は首相官邸で関係閣僚会議を開き、安全保障上の観点から外国人による土地取得ルールの厳格化を盛り込んだ総合的な対応策を決定しました。住建ハウジング編集部によると、2026年度以降、不動産を取得して登記を行う際、個人の場合は国籍、法人の場合は主要株主の国籍などの申告が求められる方針です。
実態把握が最優先の課題
これまで日本では、外国人による不動産取得について詳細なデータが存在せず、実態把握が困難な状況が続いていました。現在の不動産登記制度では国籍情報の記載は義務付けられておらず、購入者の住所から外国人かどうかを推測するしかありませんでした。国土交通省の調査(2025年1~6月)によると、近年、日本の不動産市場では外国人による不動産購入が増加しています。とくに東京都心部の新築マンションでは、投資目的で購入する海外在住者や外国人投資家の存在感が高まっており、価格上昇の一因として指摘されています(BuildApp News)。

2027年度にデータベース整備を予定
法務省が2026年10月から国籍記入を義務化し、2027年度にはデータベース整備が予定されているため、規制の前にまず「実態把握」を先行させる方針です。これにより、どの国籍の人がどのような不動産を購入しているかが明確になります。
令和8年1月23日、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が公表されました。この対応策は、出入国・在留管理等の適正化・外国人受入れ、外国人制度の適正化等、土地取得等のルールの在り方を含む国土の適切な利用及び管理に向けた取組みを含んでいます(TMI総合法律事務所)。
宮城県内の外国人材受入れ企業への影響
宮城県内でも、特定技能や育成就労制度で外国人材を受け入れる企業が増加しており、外国人材が住宅を購入する機会も増えています。今回の制度変更により、登記手続きで国籍情報の提供が求められるようになりますが、適法に居住する外国人材の不動産取得を制限するものではありません。
外国人向け住宅支援サービスの重要性
外国人材の住居確保は、定着支援の要となります。宮城県内の企業は、賃貸住宅の借上支援や保証人の確保など、外国人材が安心して暮らせる環境整備を進めることが求められます。仙台市では介護分野の外国人材向けに住居借上支援補助金を実施しており、こうした制度の活用も有効です。
国際ルールとの整合性が課題
WTOには加盟国間で「外国人・外資企業を差別してはいけない」という内外無差別原則(GATS)があり、日本はこの留保を付けていなかったため、外国人のみを対象にした規制は国際協定違反になりかねないという指摘もあります。政府は法改正や新法の策定を視野に入れており、外国人に絞った規制が妥当かどうかも精査する方針です(日本経済新聞)。
ご相談・お問い合わせはこちらから
お問い合わせする
