外国人材管理のトラブル事例、在留資格と契約理解不足が主因
外国人材の採用が増加する中、在留資格等の管理業務負担や、言語・文化・価値観の違いによって生じるコミュニケーションの壁が、企業にとって大きな課題となっています。
主なトラブル事例と背景
不法就労による在留資格の取り消しや、企業への行政指導に発展するケースも少なくありません。厚生労働省の「令和6年外国人雇用実態調査」によると、全ての産業に共通して、多くの事業者が外国人労働者の雇用に関して日本語能力不足などの課題を「感じたことがある」と回答しています。
事前に交わした契約の内容が理解できていない場合、契約終了時や解雇時にトラブルとなる恐れがあります。契約書の多言語化や、母国語での説明が不十分なまま雇用契約を締結した結果、労働条件や解雇に関する認識のズレが生じるケースが報告されています。

在留資格の審査厳格化
在留資格を巡る状況も変化しています。2026年4月15日に指針改定が行われ、日本語要件の追加、別紙4の新公表、派遣規制強化、クロスチェック制度などが導入されました。「去年は同じ書類で許可が出たのに、今年は不許可になった」という声が、企業の人事担当者から増えています。
名目上の職種で在留資格を取得し、実際には単純労働に従事するケースの排除が強化されており、「店長」「生産管理」等の肩書きで技人国を取得し、実態はホール業務に従事するような事例に対する審査が厳しくなっています。
トラブル防止のための対応策
外国人材の雇用には日本人材の雇用とは異なるリスクが潜んでいます。生産性を向上させるためには、そうしたリスクを解消し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
具体的な対応策として、以下が推奨されています。
- 相談窓口の設置:外国人材が気軽に相談できる多言語対応の窓口を社内に設ける
- 日本語教育支援:業務に必要な日本語能力を習得できる研修機会を提供
- 関係機関との連携強化:入管や労働局、登録支援機関との連携を密にする
- 便利ツールの活用:多言語対応の雇用契約書テンプレートや翻訳ツールを導入
宮城県内企業への影響
宮城県内でも外国人材の採用が増加しており、仙台フォレストなどの登録支援機関が、外食業、飲食料品製造業、建設業、製造業、宿泊業など多数の企業様で外国人材受入れを実現しています。
外国人雇用には常に在留資格(ビザ)の裏付けが必要となり、労務コンサルティングには労働法のみならず「入管法」の実務的専門知識が切り離せません。トラブルを未然に防ぐためには、専門家との連携や、厚生労働省が提供する人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)などの活用も有効です。
契約終了時や解雇時はコミュニケーションが重要となるため、日頃から信頼関係を構築し、トラブル発生時には速やかに専門機関に相談することが求められます。
ご相談・お問い合わせはこちらから
お問い合わせする
